毎年恒例の都連盟主催のハイキングリーダーコースに、今期は5名が受講し11月に終了しました。
アラコ
4月から11月までの8ヶ月間、机上講習と実践山行を通して、登山の基礎知識とリーダーとしての判断や行動全般について以下の内容を学びました。
・装備知識、リーダー、メンバーの心得、山行の考え方
・歩行技術、入山前チェック、装備確認、歩き方、休み方(実践山行)
・地形の見方
・セルフレスキュー応急処置、三角巾の使い方、普通救急救命講習
・ナイトハイク&ビバーグ、ツエルト体験(実践山行)
・ロープワーク、岩場の通過、三点支持訓練他(実践山行)
・テント泊についての知識
・気象、山のグレーディング、リスク管理
講習の中では、岩場の実践訓練で多くのスタッフの方から丁寧な指導が受けられ、安心して練習に集中できたことが、一番充実した良い機会となりました。 ロープワークや、ナイトハイクで暗い山道を歩いたこと、ツエルトを張って緊急時の予備知識とできたことも得難い体験でした。
この講習で学んだことを、これからの山行にしっかりと活かしていければと思います。
修了証書に書かれていた言葉「これからも向上心を忘れず、山岳会の仲間と共に安全登山と充実した山行を行ってください」を念頭に登山を続けていきたいと思います。
NIGI
4月~11月までの8か月間、東京都勤労者山岳連盟主催の「ハイキングリーダーコース」に参加しました。その感想として、これから参加してみたいと考えている人に向けておすすめポイントを整理してみました。
ポイント1:登山中に必要な基本的なことを一度にすべて学べる
まずはこれにつきます。地図読みからセルフレスキュー、ロープワークにテント泊まで、すべて体験できます。
テント泊山行では、私は朝食にシチューを作る係でした。「お湯を沸かして野菜を入れるだけだから20分で作れるな」と余裕をかまして荷物の片付けなどをし、いざ作ろうとしたらお湯が全然沸かない……。時期は10月下旬。大量の水を寒い日に沸かすってこんなに大変なんだということを、身をもって体験することができました。結局、調理に時間がかかり、出発予定時間を大幅に過ぎてしまいました。
今では「テント泊では起きたらまずお湯を沸かす」を心の標語にしています。
講習には、こういう想像と現実のギャップを埋めてくれるおもしろさがあります。
ポイント2:山行中のトラブルに慌てなくなりそう
私は、とくに「ツエルトでのビバーク体験」にひかれて参加しました。というのも、ビバーク体験や道迷い体験といったトラブル対策はふだんの山行でなかなか実践できないからです。恐怖を感じる状況を一度でも体験しておくと、いざというとき慌てなくてすみますよね。
残念ながらビバーク体験はできなかったのですが(天候と自分自身の都合のため)、地図読み講習はとてもためになりました。地図アプリ全盛の時代ですが、あらためて地図は必要だと思いました。
ポイント3:他の山岳会の方々と交流ができる
ある意味、これがいちばんの収穫なのかもしれません。他の山岳会の方々と交流し、「東京みなと山の会」のよいところに改めて気づくとともに、他山岳会のすごいところなどを知ることができました。
参加者はみんな山が好きな人たちなので、余計な気遣いなく、わりとすぐに距離は縮まります。会での情報交換とはまた違う楽しさがあります。
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ということで、興味がある方はぜひ参加されることをおすすめします。
あくまでも「ハイキングリーダーコース」ですのでその自覚は必要かもしれませんが(途中、何度もただの「登山教室」気分になっていた)、学ぶだけの価値はあると思います。
NORI
①4/16(日)机上講習:山のお店の方がいらして、山道具を見せていただき、安い料金で興味深く聞きました。
②5/21(日)八王子城跡:パッキングをチェックされ、ザックの中身を出して、要らない物を持っていないか等をみんなで確認しました。他の方々の荷物を見せていただき、探しやすいようにポーチにまとめていたり勉強になりました。
③6/13(火)机上講習:地図読みを勉強しました。
④6/18(日)惣岳山:机上で勉強した地図読みを実践しました。コンパスは持ってはいましたが、使い方を忘れてしまっていたので、とても役に立ちました。
⑤7/9(日)机上講習:消防署の方に救急救命講習をしていただき、こちらもとても大切な有意義な講習でした。
⑥8/26(土)〜27(日)三頭山:ツエルトでビバーク体験は受講できませんでしたので、機会があれば体験してみたいです。
⑦9/23(土)机上講習: ロープワークを教えていただきました。やらないと忘れそうです。
⑧9/24(日)日和田ゲレンデ:ロープワークの実践です。三点支持で、かなり急な岩場を登りました。最初は手や足を置くところがわからなくて、スタッフの方に教えていただきましたが、徐々に慣れて来て、自分で探せるようになり、面白かったです。
⑨10/17(火)机上講習: テント泊についての知識、食事・装備・計画などを勉強しました。
⑩10/21(土)〜22(日)雲取山:テント泊山行でテント設営(設置)撤収(片付け)を学び、テント生活で山ご飯を作りました。寒い中、夜はオレンジとシナモン入りのサングリア的なホットワインを作っていただき、みんなで分担して寄せ鍋、カレー鍋、朝はコーンクリームシチューを作って、おいしく楽しい時間を過ごしました。
⑪11/12(日)机上講習:修了式 気象、山のグレーディング、リスク管理などを勉強し、修了証をいただきました。
まとめ:1回だけ、ツエルトでビバーク体験講習を受講できなかったのが残念でしたが、地形の読み方、救急救命講習等々、大変勉強になりました。テント泊はとても楽しく、また、他の会の方々と共に受講でき、今後も一緒に山に行ける仲間になれたことも何よりの収穫でした。今回、学んだことを今後の山行に活かしていければと思います。このような講習会に参加できる機会をくださり、スタッフの方々に感謝いたします。本当にありがとうございました。
堀ちゃん
今年4月から8ヶ月間、11回にわたって開催された27期ハイキングリーダーコースが終了した。まずはメンバーに恵まれて、大変充実した時間を頂き感謝でいっぱいです。
講座は全てを受講することはできませんでしたが、登山を本格的に始めて約一年の私にとっては、山に行くに当たり『ただ登る、ただついて行く』から、『自分で計画して山に行く、他の人を安全に連れていく』という段階へとステップアップするために必要な知識とスキルを体系的に教わることができました。
とは言え、地図とコンパスを使っての山座同定やルートチェックはまだまだ手間取り、時間がかかりますし、セルフレスキュー法やロープワークなども単に体験しただけの状態。学んだ知識を活かしていくにはどんどん実践に置き換えていくしかありません。そのためにも来年はもっと山にいかないと!との思いを強くしています。
今年欠席をしてしまったビバーク研修や岩登りの実践などは是非来年に受講をして、より山の楽しみ方、リスク回避の仕方をしっかりと身につけ、より難しい山々にもチャレンジしていきたいと考えています。
最後に、コースの集大成のような雲取山でのテント泊研修は私にとっては初の10kg超のザックを担いでの山行でしたが、紅葉の美しさに目を休めながら、ゆとりあるペース配分で無理なく歩き切れました。特に憧れだった初めての山ご飯は、他の会の方々が経験と創意工夫で、朝晩ともに美味し過ぎて忘れられない思い出となりました。コース参加者の皆さんとは既に来年の山行をご一緒する予定も出来、単に知識やスキル、経験だけでなく、新たな人とのつながりという財産まで得られた貴重な時間ともなり、コースに参加できたことに心より感謝したいと思います。
ピート
リーダー委員を拝命したものの、これまで単独、独学、我流で取り組んできたため力不足は明白。 そこで、「リーダーを目指す方を対象に、登山の基礎知識、基礎技術と、リーダーとして必要な判断や行動を学び、安全管理に対する意識を身に付けることを目的」(募集要項より)とする当コースを受講しました。
修了してリーダーの資質が身に付いたかと言われればまだまだなわけですが、経験の無い、乏しいことについて実践の機会を得ることができたり、リーダーとしての心構えについて改めて考える機会を得ることができたりと、「気づきの場」としてとても有意義でした。
特に、登山を始めた頃に購入してから幾星霜、ついに開封の儀を迎えたツェルトは大喜び。 ただ、三頭山のビバーク体験で一晩活躍する予定が当日はあいにくの雨、試し張りで終わり。 それでまた永い眠りにつくのはあまりに不憫…ということで、テント泊体験の雲取山で一人ツェルト泊。 ついにその真価を発揮しました。
ロープワークやセルフレスキューについては、引き続き研鑽を重ねたいと思います。
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