●日 程
2023年8月12日(土)~13(日)
●メンバー
KIREZOH, バリエーションガイド山行
●コースタイム
8/12(土) 上高地BT~明神~ひょうたん池 (歩程約4時間半) ツウェルトビバーク
8/13(日) ひょうたん池~東稜登攀~主稜(Ⅰ峰~Ⅴ峰)縦走~上高地(歩程約10時間)
明神岳は前穂高岳から連なる岩峰ですが、一般登山道は整備されておらず、所謂バリエーションルートとなっています。河童橋から穂高連峰方面を見て右手の一番手前に見えるのが実は明神岳5峰です。以前から一度は登ってみたい山でしたが、なかなかチャンスがなく、今回漸くガイド山行で念願が叶いました。
主峰(Ⅰ峰)へのアプローチは大きく3つコースがあります。①前穂側から入るコース、②上高地から岳沢への一般登山道を登り途中からバリエーションルートに入りⅤ峰~Ⅰ峰と辿るコース、そして今回私が使った③明神から東稜を登攀してアプローチするコースです。①のコースをピストンするのが一番の短縮コースですが、その場合はI峰からの奥明神のコルへの下りは懸垂下降が必要となるので、やはりある程度のクライミング技術が必要になると思います。②のコースはちょうど③のコースの逆コースになります。3つのコースの中では技術的には一番登りやすいコースと思いますが、やはり時間が掛かるため、山中でテント一泊する必要があります。
③はI峰とⅡ峰の山頂手前にそれぞれ2ピッチ程度のクライミングが必要となる為、技術的には一番難易度が高くなりますが、それだけに登りごたえのあるコースでした。
一日目は、ひょうたん池のほとりでテント泊となります。ひょうたん池は小さな沼ですが水質が悪く水は取れません。そのため水は担ぎ上げる必要があります。3.5Lの水、食料、テント装備でザックは約15kgほどの重量、酷暑の中の藪漕ぎとガレ場の連続、久々のハードワークとなりました。
二日目は約10時間の行程。朝2時半に起床、朝食をすませ4時にテン場を出発、図1に示すルートを辿りI峰に登頂したのは8時30分。そのあとⅡ峰からⅤ峰を辿り南西尾根を下り岳沢からの一般道に合流、上高地へと下山しました。
Ⅲ峰以降は、特にロープ確保の必要ないルートでしたが、それでもあくまでバリーエーション、なかなか気を緩められるような場所は無かったです。
二日とも快晴、久々のバリエーションを満喫できました。
図1
第一階段から先はロープ確保が必要
特にバットレスは2ピッチのスタカットビレイラクダのコルでもテント泊可能
図2
主峰からⅤ峰まで主稜線を縦走後、南西尾根から上高地へと下山
左: Ⅰ峰山頂、バックは前穂方面 右: Ⅴ峰山頂
記:KIREZOH
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