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  • 執筆者の写真tmy

個人山行  古賀志山 (583m)

● 日程: 2020年8月23(日)

●メンバー:L/しずく、SL/ヤジ~、M/みっちゃん・ナンシー・タムタム・ゆこりん

●コース :赤川ダム駐車場~富士見峠~古賀志山~T字路~ダム駐車場

「はい、右の足を下ろして!」、「違う!それは左足!右よ!」、「そう!つぎは少し下!」、「そう!そう!」、「体重を横移動して!」、「移すの!」。きびきびした声が岩棚に響く。リーダーの指示が飛ぶ。今、人生3度目のでっかい岩場&鎖場にいる。去年夏の赤岳で初めての岩と鎖と梯子を体験し、冬合宿で雪山を、そしてこの古賀志山の下りだ。的確な指示と小気味いい声のおかげで、何度か自分で下を見て確認すること、鎖からほんの少しの瞬間でも、手を離すことが出来るようになり、やっと2カ所の岩&鎖場を降りることが出来た。(私一人にどれほどの時間がかかったのかは分からないけれど) 


 古賀志山登山の印象は、この岩場の印象が強烈すぎて、途中の記憶がぼやけている。記念すべき岩と鎖の写真も、全く余裕が無くて撮れていない。これから登ろうと考える方の参考にならなくて申し訳ないがお許しいただきたい。


 この日はショートカットで軽~いハイキングだ。早めに下山してゆっくり温泉に浸かり、帰路に就く、の予定だった。ホテルで定刻の朝食を摂ってから出発した(ゴーツートラベル利用には、朝食を摂るのが適用条件らしい)。花を愛で、徒渉をし、いくつか目の橋で、最後尾のヤジーさんが、怪しいロープを掴んだせいで転落した。一部始終を見ていたので驚いたが、怪我ないよ、と上がってきた。ザックと靴が水に浸かってしまったが、水対策をしていたザックは、中に影響はなかったらしい。痛いところはない、と言っていたが、翌日腕に大きな痣が出来ていたそうだ。背中のザックが怪我を最小限にしてくれたのだろう。みっちゃんさんはサングラスを岩場の辺りで落としてしまい、翌日同じ場所を歩いたが、見つけられなかったそうである。

山頂で出会った2人の男性の登場で、私はこの日想定外の経験をすることになった。1人は青いシャツ、もう1人は白いシャツであったと思う。青いシャツの男性に集合写真を撮ってもらった事から、リーダーとの会話上、ショートカットコースを案内してくれる事に。が、青いシャツの男性は歩き始めるやいなや、転んで怪我をされ、その人が師匠と呼ぶ白いシャツの男性が近づいてきた。ここからすぐの場所に岩場があって、近道に続いていると話したらしい。リーダーは「見てくるだけだから、いかないから」と言ってついて行く。みっちゃんさんは止めるが、リーダーは止まらない。「みっちゃんさん、リーダー止まらないよーっ、行っちゃってるやんー」、「ええっ、みっちゃんさん、待たないの?行くの?」。私の心は慌てまくっている。数日前、人が滑落した話を聞いたせいか、岩場がいつも以上に怖かった。しかしついて行くしかない。いよいよ現場についた。白シャツの男性がまず降りる。3秒くらいか。2番手は?私はやめてくれ-、動けんぞーっと逃げたかった。しかし、すかさずタムタムさんが「次、行きます!」と言ったと同時に動き出していた。なんて勇気ある人なんだ!と感心した。とともに、「いや、こんなに沢山の先生がいてこの高さだ。沢登りするなら岩と親しくならないといけないし、今やんなきゃ、次はいつにするつもりよ!」と、あまり積極的ではないけれど進む気持ちになれた。私の直前を、しずくさんが一つ一つ指摘しながら降りてくれた。白シャツのおじさんも下から声をかけてくれる。いざ、頑張ろう!

 こうして冒頭のかけ声がはじまったのである。宙ぶらりんにもなった。少し怒りながら進んでいたけれど、降り切ったときに、もう、おわり?という感想だった。

なんでだろう?進むための手がかり、足がかりはちゃんとあるけれど、今の自分にはまだそれを見つける力がないために、すぐに不安な気持ちになるだけのことかもしれない、と考えるようになった。数日後、「経験を積んでいくと、自ら鎖の多い場所へ行きたくなるよ」と先輩からメールが届いたが、その通りの気持ちになっている自分が面白い。

先輩のおかげで、落ちないで帰ってこられ、すごい経験が出来た、面白い、思い出になる山行であった。                           (記:ゆこりん)

                                      


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東京みなと 山の会
東京都勤労者山岳連盟所属
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